2019年11月13日

本の話238・三浦英之 「南三陸日記」

三浦英之 「南三陸日記」 集英社文庫

こちらは「水の消え大河で」と一緒に購入。

こちらのほうが先に文庫化されていたのに、
読む順番が逆の自分。


新聞連載コラムが元となっている
ということで、ひとつひとつの文章が短い。

その分、余計なものをそぎ落とした文章は
当時の人たちへの記者の眼差しを感じさせてくれる。

南三陸町に住む人々の3・11後からの約一年が
写真とともに納められていて、
まだ8年しかたっていない今だからこそ、
忘却の彼方に押しやってしまわないように
との祈りが込められているのかもしれない。

他者の痛みを想像できる人になりたいと、
読み終わった今、強く思う。
posted by t0-k0 at 20:46 | Comment(0) | 本の話

本の話237・三浦英之 「水が消えた大河で ルポJR東日本・信濃川不正取水事件」

三浦英之 「水が消えた大河で ルポJR東日本・信濃川不正取水事件」 集英社文庫


この本はTwitterで知り、
別の本を探しに行った本屋さんで
偶然もう一冊とともに見つけて購入。

探してた本は見つからず、気長に探す予定だけど、
本当に縁は異なものだなぁ。

読みたいと思ったきっかけは、
記憶にかすかに残っていた
JRの不正取水事件のこと。

当時は詳しく知ることもなく
過ぎてしまったけれど、
本書を読んでこういう経過だったのか
と改めて知ることができた。

あの「信濃川」がほとんど水の流れていない箇所を
持つことは衝撃だった。

事件が明るみになったのを契機に、
それなりの水量に戻ったそうだけれど、
いつまた同じことが繰り返されるとも
限らないなぁ、と読みながら思った。

同時に市民活動を現実的な面から支援し、
冷静に見つめ物事を進めていく首長を
持つ大事さと、
決して一年二年ではなく
長く運動を続けることの大切さも。

同時に著者も触れているけれど、
目先の経済だけで地方を収奪する中央という構図は、
イチエフや他でも繰り返されていることに
一有権者として忸怩たる思いも持った。

目をそらしてはいけない問題だな、と。
posted by t0-k0 at 20:43 | Comment(0) | 本の話

2019年11月09日

本の話236・ヴァージニア・ウルフ 「三ギニー」

ヴァージニア・ウルフ 片山亜紀・訳 「三ギニー 戦争を阻止するために」
  平凡社ライブラリー 


購読している新聞の2月の書評欄で知り、
あちこちの本屋さんを探して歩いて、
9月にようやく入手した本。

副題の「戦争を阻止するために」が
気になって読んでみたいと思ったのだ。

読んで思ったのは、この本が書かれた時代と
今とあまり変わらないのではないか?
ということ。

当時と比べれば、
まだ認められていない国もあるが
女性参政権のある国も多くなり、
女性の就業先も増えてはいるが、
世間は家父長制的な意識に
まだ縛られ続けているように思えるから。

以前見た映画「未来を花束にして」で、
女性参政権運動をしていた
サフラジェットのことも、
ほんの一部ではあるけれど、
本書に出てくる。

本文の後にまとめられた注釈もいいが、
本文のみでも訳された方の上手さなのか、
読むのに支障は感じなかった。

「戦争を阻止するために」
何が必要なのか
何ができるのか
これからも考え続けていこうと思う。
posted by t0-k0 at 11:13 | Comment(0) | 本の話